10年前、夫が作り上げた汚部屋を1週間かけて片付けました。もともと私たちはそれぞれ別々の家で一人暮らしをしていましたが、夫が私の住んでいた家に住むようになり、手狭になったので少し大きな家に引っ越したという経緯でした。大きな家に引っ越した段階で、夫の家も引き払えばいいのに全然引き払わなかったのです。
1年が経とうとするころいい加減家賃を払い続けるのは勿体ないからなんとかしろと解約の手続きを先にして追い込んでみたのです。自分で片付けるから!といって仕事終わりに片付けには行っていたのですが実は全然進んでいませんでした。
最後の1週間になり、状況を見に行って初めて知りました。汚部屋だったということを。そして、それが私を踏み込ませない理由だったことも。
20日片付けてもまだまだ汚部屋だった
夫は今でも片づけが本当にできない人。多分これは永遠に治らないと思うので、片付けられる人と一緒に暮らさなければまた汚部屋を製造するに違いないでしょう。
20日夫なりに頑張って片付けたらしいですが、全然片付いていませんでした。以下の写真は私が立ち入った日にちょっと片付けたのちに撮影した写真。
玄関はいってすぐの部屋。いうまでもなく万年床。その他、足の踏み場のない部屋になっていました。夫曰く、片付けするために物をだしたらこうなったとの話だったけど、出さなくてもこれに近い状態だったんじゃないかな。
反対側。私と暮らしだしてすでに2年が経過している段階で、この家にある食品のほとんどはダメになっているんだけど、その辺の処理もまるでできていなかった。
2年間使わなかったものは要らないと思うのだけど、そういう判断がつかないのも特徴的でした。
隣の部屋。この部屋の奥にトイレと風呂があるのだけど、そこに行くための獣道があり、道のサイドには腰から肩ぐらいまでの高さまでうずたかく積まれたものが散乱。ゴミ袋にゴミが詰め込まれていたものの分別がぐちゃぐちゃ。
仕事が終わってからひたすら片付けるを1週間。夫が1日フリーになる日は私が仕事だったので、コレを売りに行っといて、アレをしておいてなど指示をしてなんとかやり遂げました。
汚部屋の片づけは埃と虫の戦い
足の踏み場もない状態だったので、もちろん掃除もほとんどしていませんし埃がかなり凄かった。マスク必須、軍手必須、眼鏡も必須です。虫はまだマシだったけど、やっぱりいてましたヨ…
片付け3日目ぐらいでめどが立ってきた様子。
夫が以前住んでいた地域がゴミ袋指定だったので使い切るまでは指定のゴミ袋に入れて収集してもらい、使い切ったらゴミ袋の指定がない自分の家まで持ち帰って捨てました。
獣道の両サイドにあった物もほとんど捨てました。透明の袋に入れてるのは持って帰って捨てられるように分別しなおしたゴミ。
当時住んでいた大家さんに事情を説明して、マンションのゴミブースに仮置きさせてもらい、当時乗っていたエスティマにゴミを満載にしてゴミ焼却所に持ち込んで処理しました。(3~4回運んだんじゃなかったかな)
都合よく廃品回収業者が回ってきてくれたので、スピーカーやケーブルなど処分に困る物も引き取ってもらえましたし、家具は近くのリサイクルショップに持ち込んで売りました。
布団を敷いていた万年床の下はカビがびっしり生えていたので、塩素系洗剤をまいてゴシゴシ。
どうしても捨てたくないというお菓子作りグッズや、その他のものだけは持ち帰りましたがあとはだいたい捨てました。
獣道部屋の床がほぼ見えたときはやっと終わると安堵。綺麗そうな布団は持って帰ると言い出したのですが、どう考えてもダニが沸いてそうなので捨てさせました。この辺の価値基準もほんとズレてますよね…
収納ケースもかなりたくさんありました。掃除した上でリサイクルショップに買い取ってもらいました。
最終的に綺麗になった写真は最終日私が仕事だったため撮影できませんでしたが、すべてのものを運び出し、掃除して終了させたはずなので綺麗だったはず…
住んでいる家に持ち帰ってきたものはこれだけ。
これでもこのあと、やっぱり要らないでしょと捨てたものが多くありました。
汚部屋だった夫の家を片付けたときに感じたこと
片付けして10年、あの時感じたこと、今になって思うことをまとめてみました。
汚部屋の片づけについて思うこと
一緒に住みだしてから2年間もこの汚部屋を片付ける時間がありました。でも、この状態にまでしてしまう人は自分で片付ける力はほぼありません。なので、この状態まで来てしまっているのであればできる限り早めに手伝ってもらって汚部屋を脱出するのがいいです。
汚部屋が恥ずかしいという気持ちは十二分にわかるのですが、個人的には放置していることの方がもっと恥ずかしいことですし、勿体ないことだとも思うのです。
夫の汚部屋についても、最後の1ヶ月と区切った段階で入っていれば時間がなくて捨てることしかできなかった本や洋服も売りに行くことができましたし、結果的に捨てることになるもの自体は少なくすることができたように思います。(これは夫も後々反省していました)
なるべく早く相談することで、作業自体もそんなにしんどくないですし無駄なく手放して片付けることができます。
汚部屋にしてしまった要因の考察
夫の部屋なぜ汚部屋になったのかを考えてみました。
ゴミ箱がなかった
夫の家を片付けて気づいたことは、ゴミ箱なかったこと。分別の緩い地域に住んでいたので燃える・燃えない・瓶・缶ぐらいあれば十分なはずだったのですが、ゴミ箱がないがゆえに適当なところにいろんなゴミが置かれる状態になったんじゃないかと推察。
ゴミの行き場をちゃんと作ってあげないとあっという間にゴミ屋敷になります。ちなみに実家も分別用のゴミ箱がなく、立派な汚屋敷となっています…
ゴミ袋が買いにくい
ゴミ袋が有料だったこと。夫曰く、片付けを本腰いれる状態になったころぐらいにコンビニでも有料指定ゴミ袋が買えるようになったのだけど、それ以前は酒屋とか地域の決まった商店でしか買えなくてなかなか手に入れられずゴミを積んだらしいのです。
これは行政の問題でもあるのですが、住む前に確認しておけば回避できることもであるのでゴミを捨てやすい場所に住むことも重要なポイントです。
要る要らないの判断が全然できない
友達が持ってきたもの、昔付き合っていた彼女が使っていたであろうモノもたくさん出てきました。もしかしたら持ち主はいるかも?という判断をしてしまうみたいです。バッサリ捨てましたけど。
2年使ってない食器も捨てるときに悶着しました。結果捨てたのですが、お決まりの「使えるから勿体ない」が出るんですよ。2年も使ってないのに一体何を言ってるの?と持って帰ってきても私は使わないし結局捨てることになるよと説明して捨てました。
一緒に住むときに食器はあるから持ってくるといえば捨てずに済んだのに、その程度の思い入れしかないのに何にこだわるのか考えてほしいと伝えました。
汚い状態があまり気にならない
今でも夫の机や作業スペースはいつも散らかり放題。そもそもそんなに気にならないみたいです。この手のタイプの人はモノが多いと汚部屋化します。発達さんなので仕方ないのかもしれませんが、ある程度管理してくれる人の存在は必要なのかも。
モノが多すぎると思考停止する
夫が20日間片付けてもゴミ袋20袋ぐらいしか出せなかったのは、思考停止状態に陥っていたから。一緒に片付けても、たたずんでいるだけだったのです。こうなるともう抜け出せません。モノが多くても思考停止しない人に一つずつ指示してもらって思考を促してもらわないと進まないです。
モノが多いと大抵の人は脳内で処理できずにフリーズします。処理できるモノの多さは人それぞれなので自分でどれぐらいまでが適正量だと知っておくことが大事。
最後に
汚部屋を清掃するのはとてつもなく大変です。なので作らないこと、作らせないことを意識して生活することは大切。特に一度やったことのある人は強く意識して、ちょっと積んできた段階で早めに助けを呼びましょう。
安易にモノを買わない、ゴミはちゃんと捨てるって人間が生活する上で大事なことなんですよ…
二度と汚家掃除なんかしたくない!
汚部屋を自分で片付けたい方へ、安く片付ける方法をまとめてみました。
コメント 内容についての質問はコメントでお願いします。
おべや現場での実行力と指示力、そして分析に感心しました。
私だったら自分の部屋の片付けはできても、人んちの凄惨なおべやを前にしたら・・立ちすくんで無気力に陥るだけだわ、、、
実際、見てすぐはやはり呆然としました。そのあとは勿体ないことばっかりして!という怒りが原動力でした。
誰しも得手不得手はあるのでそれを活かせばいいのですけど、不得手な部分は認めて早くHELPを言えるようになれるといいなと思いますし、周りも言いやすい環境になるといいんでしょうね。
なかなか難しいですけど…